2013年12月25日

ウマい米を食いたいなら消費主義にご用心♩(その3)

食べることというのは、日常の中で食文化を育てることとイコールなんだよね。 
だから「コスパ」「コスパ」と言って「安けりゃいい」ばかり追求していると、
荒んでくると思うんだよね。
例えば、親子や恋人や友達や、
そういった近しい人間関係でも物理的経済的でしか考えないのか?と言いたいね。
そこには自分にとって大事なものを育てるという発想がないからね。
落語や歌舞伎や音楽なんかも、
ファンがチケットを買って見続けるから文化が育つんだよね。
何年も何十年も、芸能自体の歴史を考えると何百年単位なんだよね。

十日町樋口さんアップ

だから米も同じことがいえて、
俺が取材した十日町の米農家さんたちも、それぞれの考え方で、
できるだけウマい米を作って、お客さんに楽しんでもらおうとしてるけど、
客側が「安くしろ!」という消費主義の発想を持っていると、関係性が破綻する。
やっぱり「今年はどんな米ができるのか楽しみ」だとか、
「笑顔の素敵なおじさんのことを思いながら新米を食いたい」とか、
そういった無償の愛を注ぐことがオモシロイと思うんだよね。

樋口さん田んぼ1

白羽毛の米

厳密に計算すると少々高いかも知れないけど、
そこの米が好きだから食い続けるというね。
それは無償の愛だと思うんだよね。

エンテツの米の話

遠藤哲夫(えんどう・てつお) 1943年(昭和18)新潟県六日町(現・南魚沼市)生まれ。庶民の快食を追求するフリーライター。通称“エンテツ”。著書に『汁かけめし快食學』『大衆食堂パラダイス』(ちくま文庫)など。現在、ちくま新書より新刊『大衆めし激動の戦後史―「いいモノ」食ってりゃ幸せか?』が発売中。