2014年3月7日

自分の舌を飼いならせ(その2)

いまの世の中、情報のまさに洪水状態で、上を見りゃきりがないわけなんだよ。

だからウマい米が食いたいと思って食ってても、すぐに横やりが入る。

こっちの米の方が高いとか。
こっちの米の方が優れた数値であるとか。
こっちの米はテレビに出てくる有名シェフが使ってるとか。

そんな情報に左右されて、ウロウロするのが現代の消費者なんだよね。

俺が言いたいのは「自分の舌を飼いならせ!」ってこと。

とんちんかん

「こっちの米がいい」なんて情報は、
もともとメディアは無理にでも差別化を作りだす性質のものなんだから、
どんどん洪水のように出てくるんだよ。
だから、いちいちそんな情報に惑わされていると、
何ひとつ実質的なことがわからずに終わってしまう。

だからまず、自分の好きな米、野菜、定食なんかがあれば、
「俺はこれがウマいと思う!」と、言えないとだめだよね。

そこがないと単なるミーハーで、
食い物に関する情報産業の奴隷とまでは言わないけど(笑)、
ずっと翻弄されてる人ってことになるよね。

「俺はこれがウマいと思う!」というところ。
「自分の舌を飼いならす」ことは、基本だと思うんだよね。

エンテツの米の話

遠藤哲夫(えんどう・てつお) 1943年(昭和18)新潟県六日町(現・南魚沼市)生まれ。庶民の快食を追求するフリーライター。通称“エンテツ”。著書に『汁かけめし快食學』『大衆食堂パラダイス』(ちくま文庫)など。現在、ちくま新書より新刊『大衆めし激動の戦後史―「いいモノ」食ってりゃ幸せか?』が発売中。